都が行った歩行者の混雑状況をリアルタイムで可視化する実証実験で、当社が計測を実施。
混雑回避に対するリアルタイム人流データへの高い需要が浮き彫りに。
東京都は、日本の自治体の中でも突出した最大人口を有していることから、慢性的な混雑が様々な場面で発生する、都会ならではの課題がありました。After/withコロナの時代となった現在の社会では、これまで以上に街での混雑回避を人々に促す必要があります。さらに、災害への対策として、避難経路案内を分かりやすく視覚化することも求められていました。発災時に通信が制限されている状況でも、人々に避難を促せる実用的なデータを提供しなくてはならないことも重要な点でした。
そこで都は、「デジタルツイン実現プロジェクト」の取組みの一つとして、「実証 01 地下空間も含めたリアルタイム人流可視化」を実施し、歩行者の混雑状況をリアルタイムで可視化し、回避ルートや安全な移動を提案するWebアプリを提供(注1)。日常時のルートガイダンスと、発災時を想定した災害時避難場所への経路案内を配信し、有効性を検証する実証実験を行いました。
対象地区である大手町・丸の内・有楽町地区の混雑度を可視化するために、LocationMind xPopによるリアルタイム人流予測データ(注2)、およびIoTセンサーによる計測(注3)が採用されました。
実証実験の結果、Webアプリ利用者の一定数が混雑回避ルート検索を利用し、利用者の約7割が実際に検索ルートを通行、そのうち約9割が混雑回避を実感するなど、リアルタイム人流データを使って混雑度を提供することの有効性が裏付けられました。
また、Webアプリ利用者が該当アプリへアクセスした理由として、「地上・地下の混雑度が閲覧できることに興味が湧いた」が最大割合を占め、リアルタイム人流データへの人々の関心が伺えます。
今後、混雑情報の精度をさらに向上させていくほか、産・官・学一体での社会変革を実現するために、様々な実証に参加します。
プロジェクト公式サイト:【東京都】実証01 地下空間も含めたリアルタイム人流可視化
(注1)本Webアプリの提供は2022年2月25日で終了しました。
(注2)「LocationMind xPop」データは、NTTドコモが提供するアプリケーション(※)の利用者より、許諾を得た上で送信される携帯電話の位置情報を、NTTドコモが総体的かつ統計的に加工を行ったデータ。位置情報は最短5分毎に測位されるGPSデータ(緯度経度情報)であり、個人を特定する情報は含まれない。※ドコモ地図ナビサービス(地図アプリ・ご当地ガイド)等の一部のアプリ
(注3)本実証実験において取扱った情報は、匿名加工を行い、個人が特定できない形で活用されました。
(注4)2024年3月現在、当社は当ページで公表している「ドコモ地図ナビサービス(地図アプリ)」を利用しておりません。