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2020.11.02
お知らせ
ゴールデンウィーク(GW)における各都道府県の来訪者数減少率

LocationMind xPop © LocationMind Inc.

ゴールデンウィークは、日本人にとって一年の中で最も期間の長い連休です。今年はわずか5日間でしたが、昨年は新たな休日とカレンダー運がよく、10日間の大型連休となりました。
日本人はこの期間を利用して日本中を旅行することが多いです。通常、これによって旅行先の都道府県で多くの経済活動が発生します。しかし、今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、日本全国が非常事態に陥り、全国的に都道府県間の移動自粛を求められていました。このような状況は、国内での旅行者数にどのような影響を与えたのでしょうか?

昨年と今年のゴールデンウィークの期間は異なるため、我々は1日の平均移動人数の推移に着目し、LocationMind xPopの統計データ※を用いて日本と各都道府県がどのような影響を受けたのかを調べました。

 


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まず、日本全国が強く影響を受けています。2020年のゴールデンウィークは 前年と比較して、全国の1日あたりの旅行者数が平均で65%減少しています。全ての都道府県において50%以上減少しています。最も影響が少なかったのは埼玉県(▲54.5%)であり、最も影響が大きかったのは沖縄県(▲94.2%)で、北海道(▲92.5%)とは僅差ででした。このことから、緊急事態宣言及び移動自粛の要請は、人々に自宅で過ごしてもらうことに対して最も効果的だったと考えられます。

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次に、影響が最も少なかった都道府県の多くは大都市圏である東京都、京都府、大阪府(それぞれの順位は5 位、6 位、7 位で約60%訪問者が減少している)、名古屋市(愛知県は15 位、▲66.1%)、福岡市(16 位、▲68.2%)です。

これに対する一つの解釈として、大都市圏の中でも県の間のつながりが強いため、ゴールデンウィークであっても仕事や買い物などで県境を越える人が多いと考えられます。

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一方、北海道や沖縄は、隣県から非常に離れていて、主に他県からの観光客が訪れます。これらは、第2位の北海道(▲92.5%)と第3位の新潟(▲85%)との差が7.5ポイントと、他の県よりも急激に減少しています。それ以外には、日本海側を中心に青森県から石川県、長野県、四国の南半分まで、80%以上減少した県が9県あります。全体では25都道府県で75%以上の減少となりました。

結論として、今年のゴールデンウィークは前年と比較して非常に例外的です。1日平均を比較すると、日本全体では都道府県別の旅行が65%減少しました。全国の都道府県は3つの主要なグループに分けられます。まず、普段は観光地化されている沖縄と北海道は、ほとんど訪問者がいませんでした。次に新潟県や長野県などが続くものの、今回はこれらの県は大都市の人々の休暇目的地にはならなかったと考えられます。最後は常に繁忙な大都市圏であり、県境を越えての移動は完全に止まらないものの、半分以上減少しました。全体的には、今年のゴールデンウィークは日本人はほとんど自宅で過ごしていたようです。

この資料を二次利用される際には、出典と注記の明記をお願いいたします。 

※ LocationMind xPopのデータは、NTTドコモが提供するアプリケーションサービス「ドコモ地図ナビ」のオートGPS機能利用者より、許諾を得た上で送信される携帯電話の位置情報を、NTTドコモが総体的かつ統計的に加工を行ったデータを使用。位置情報は最短5分ごとに測位されるGPSデータ(緯度経度情報)であり、個人を特定する情報は含まれない。

※2024年3月現在、当社は当ページで公表している「ドコモ地図ナビ」を利用しておりません。